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専門学校生のユウキ(福徳秀介)は何事においても中途半端な自堕落で気弱な青年。今日も相方と一緒に望んだ舞台でのオーディションでセリフが飛んでしまった。オーディションの合格は覚束ないわ、バイトはクビになるわで暗澹たる気分で歩いていると、ユウキの先輩でコンビの元相方だった剛志(桜木涼介)が声をかけてきた。

高校卒業後、将来のお笑いスターを目指して養成所に入った2人は「フジヤマ・ボーイズ」というコンビを組んでいたが、剛志は己の才能に早くから見切りをつけていたため、既に足を洗っていたのだ。その剛志がユウキに新しいバイトがあるという。それはヒーローショーで正義の味方の主人公にやられるだけの悪役だという。

前のバイトをクビになり収入を断たれていたユウキは、渡りに船とばかりにOKし、狭いアパートへと帰途に着く。彼を迎えてくれるのは、夢に向かって息子が努力していると信じきっている田舎の母からの宅急便と、ゲームの中にいる仮想の妹だけだった。

翌日、ユウキは剛志から紹介されたバイトの現場に向かう。そこは「電流戦士ギガチェンジャー」のショーが行われている住宅展示場だった。会場に訪れた子供達に可愛い声で司会をしている美由紀(石井あみ)という女の子は剛志の彼女だという。

そこに怪人が暴れあばれながら乱入し、美由紀に襲いかかる。声を上げて助けを呼ぶ彼女に応えて現れるのが、正義の味方「ギガチェンジャー」だった。あっけなく退治される怪人を演じていたのは、ほかならぬ先輩の剛志だった。

「正義のヒーローより、悪役の方が子供たちのウケがいいんだ」と強がる口吻の剛志だったが、そこには主役のギガレッドを演じる俳優志望の大学生ノボル(松永隼)と、ギガブルー役のツトム(米原幸佑)をどこか見下しているような態度が覗えた。

新参加となるユウキは、悪の手下その1としてショーを盛り上げることになったが、ある日、主役を演じているノボルが、よりによって剛志の彼女の美由紀に手を出してHまでしていたことが発覚する。

怒った剛志は、子供たちを前にしたショーの最中にも関わらず、ノボルに殴りかかり、二人はショーが霞んでしまうほどの大乱闘を繰り広げる。うろたえ傍観するばかりのユウキを尻目に、2人は額を切るほどの大ケガをするが、ノボルに彼女を奪われた剛志の気持ちは晴れない。

報復を目論む剛志は、首に龍のタトゥーを入れ、いかにもワルの臭いをプンプンさせている鬼丸(阿部亮平)のもとを訪ねて、ノボルらシバイて欲しいと頼み込む。百戦錬磨の鬼丸は、脅して金を巻き上げてやる、と意気揚々とノボルらが通う大学に乗り込み、かれらを散々に痛めつける。

観念したノボルらはツトムの兄の拓也 (林剛史)に借金を頼みに行くが、渋谷で出会い系サイトを運営している拓也は、剛志たちに逆ネジを喰らわせてやれと、自衛隊あがりの友人で、その凶暴さは地元でも折り紙つきだったの勇気(後藤淳平)を仲間に引き入れようとする。

今は配管工として働いている勇気だが、将来は恋人のあさみ(ちすん)と結婚し、石垣島でレストランを経営したいと考えていた。夢を実現するため、調理師免許を取得することも考えている。いつも男を連れ込んでいる母親(結城しのぶ)の家を出て、あさみと暮らすためのアパートも借りてある。しかし、夢の現実にはまだまだ遠い。そんななか、舞い込んできた旧友からの頼みに、ワルとして鳴らした昔の自分を思い出すのだった。

拓也たちが金を払う意思もなく、逆に罠を仕掛けているとも知らず、勝浦まで出向いた鬼丸たちを待っていたのは、勇気らによる壮絶なリンチだった。今回の騒動の発端となった剛志とノボルも今さら後に引くこともできず、断りきれずにやってきたユウキもなす術もなく巻き込まれていく。

次第にエスカレートしていく互いの暴力は止まることを知らず、ついには殺人まで起きてしまう。「こんなハズじゃなかった…」「数時間前に戻れないのか…」誰しもが思うなか、その罪を隠蔽するため、彼らは更なる暴走へと突き進んでいくのだった…。

キャスト(役名)
arrow 後藤淳平 (石川勇気)
arrow 福徳秀介 (鈴木ユウキ)
arrow 林剛史 (拓也)
arrow 米原幸佑 (ツトム)
arrow 桜木涼介 (剛志)
arrow 阿部亮平 (鬼丸)
 
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